国家権力による抑圧への懸念

宮台真司氏のBlog
http://www.miyadai.com/

「相互監視社会」の到来が生み出す恐怖〜公権力と市民、アウトローの関係性』は実に興味深く読ませて貰った。
国民の集合あるいは共同体としての『社会』と法律によって正当化された暴力装置であり権力である『国家』とを峻別する視点はとても大切だ。
社会秩序維持や治安回復を錦の御旗に立てて、国家権力を過剰に肥大させることは、将来的な圧政や暴政、国民の権利抑圧の危険をもたらす可能性があるように思える。

いずれにしても、日本国家、日本社会が急速に変質していることは肌身で感じる、日本のお気楽な安全神話が音を立てて崩れ、隣の他人を信頼できない社会になっている。だから、相互監視体制がますます強化され、その終局に待っているのは国民が国民を罰する為に国家権力に密告するというような陰湿で息苦しい社会だ。

そんな社会にならないように、僕達はどうすればいいのか。とても難しい問題だが、僕達の自由と平等を守り、国家と社会の適切な役割分担を果たして抑圧を防ぐ為には避けて通れない問題なんだろうな。

この宮台氏のブログを呼んで、急にJ.S.ミルの『自由論』が読みたくなってしまった。