人道に対する犯罪

国家によって犯された犯罪に関する文献を見ていたら、第二次世界大戦時のナチスドイツの犯罪追及について書かれていた。
ヒトラー総統という独裁者に支配されたナチスドイツは、第二次大戦でヨーロッパ全土をほぼ掌握していたが、その侵略と統治は激烈で非人道的なものであった。特に、ユダヤ人のホロコーストが最も重い人道的な犯罪とされた。

ナチ犯罪の追及に際しては、『平和に対する罪・戦争犯罪・人道(人間性)に対する犯罪』の三つの立場からニュルンベルク国際軍事裁判で断罪された。

フランス刑法にも『人道上の罪』が、1992年7月23日に明記されたらしい。

『政治的・世界観的・人種的あるいは宗教的な理由から、文明国民のあるグループに対し向けられた、意図的に調整された目的にもとづいて行なわれるところの、強制移住、奴隷化、裁判の手続きを経ない処刑、同じくその後の消息不明となるか、拷問され、または非人間的に取り扱われるかする人々の誘拐の、大量かつ組織的な適用。』

21世紀も戦争・テロ・ゲリラなどは鳴り止まない、異なる思想や利害を持つ集団間で憎悪や復讐を募らせて激しい闘争や殺し合いとなって継続している。
人道上の犯罪を各国は犯さないようにしてもらいたいが、先進国で最も強大な国家アメリカが一番危険な水域の軍事行動を行っている事は悲しい現実である。