論理学

矛盾を巡るウィトゲンシュタインの怜悧で敬虔な数学観

ウィトゲンシュタインの基本的な数学観は、『数学を無誤謬で無矛盾のゲーム』と考えるものである。 簡単にウィトゲンシュタインの数学観をまとめると、以下のようになるだろう。1.数学とは普遍的規則に従った数式の変形(計算・証明)であり、それ以外の数…

ウィトゲンシュタインと科学哲学

ウィトゲンシュタインは、命題の意味とは、『命題を検証する方法』であると考えていた。 そして、ウィトゲンシュタインの『反哲学の徒』としての側面がそこにある。彼にとって検証方法を持たない形而上学的命題は無意味なのであり、考えても解決できないどう…

分析哲学と科学哲学の関係

ウィトゲンシュタインは、世界を統一理論によって記述する野望を抱いた論理実証主義を標榜するウィーン学団に『論理哲学論考』を通して哲学的バックボーンを与えたとされる。 ウィーン学団は、哲学よりも科学を高く評価して、哲学から形而上学を排斥して科学…

言語と論理と世界について考える

論理学の入門書をいつか暇を見つけてもう一度じっくりと読み直してみたいとウィトゲンシュタインの言説の周辺を巡りながらふと考えた。 『論理的に物事を考えなさい』とか『物事は論理だけでは決まらない』とか日常的に様々な事が言われていますが、実際には…