生物学

フランシス・ゴールトンの優生学の系譜と生命倫理学のSOLとQOLの対立

ダーウィンを起源とする進化論によれば、自然界の生物達は、自然選択と突然変異を通して、新たな形質を獲得し異なる種へと進化していきます。 自然選択(自然淘汰)は、他の個体との食料の争奪戦や繁殖の為の異性獲得の闘争といった生存競争を勝ち抜いた個体…

個体の差異の多様性と種の生存可能性:科学技術の進歩と倫理

id:cosmo_sophy:20041129で、血液型性格判断(診断)について幾許かの私見を述べたが、前回の記事で白血病に触れたので白血球の型についても簡単に説明したい。 白血病の根本治療である骨髄移植が日本では有名であるが、臓器機能不全や先天性疾患や異常奇形…

自然界の偶然性と必然性が織り成す進化現象

チャールズ・ダーウィンの『種の起源』(1859)により、自然界に生きる生物の形質の適応的変化を研究する科学的な進化論が幕を開けた。 『進化(evolution)』は、その訳語の選定の影響もあって、前進向上(improvement,advancement)や進歩発展(development,progr…

遺伝子決定論の陥穽

先ほどの投稿で、神経伝達物質や生体ホルモンといった生物学的要因に人間の精神状態を還元することの間違いを指摘しましたが、それと同じように人間の健康・疾患や才能・能力といったものの全てを遺伝子に還元しようとする立場にも警戒が必要です。 嗅覚との…

フラクタルの美と自然界のデザイン

http://www.ne.jp/asahi/h/machida/index.htmlフラクタル(仏fractale)というのは、フランスの数学者ブノワ・マンデルブローが導入した幾何学の概念で、図形の部分と全体が自己相似になっているものを指していいます。進化生物学の形態進化に関する話や生命…