雑記

『ブッダの言葉』を眺めながらもの思う。

気がつけばいつの間にか今日で4月も終わり、人によっては10連休以上のゴールデンウィークに突入しますね。 ここ数日急激に気温が上がり、うららかな春を通り越して既に初夏の気候となりつつあります。特定の話題やテーマについて掘り下げて考える時間が乏…

小林秀雄『本居宣長』

小林秀雄の文庫版『本居宣長』を暇を見つけて読みながら、日本の古典文学が様々な角度から照射する日本的精神の美しさや奥深さに心を揺り動かされています。 しかし、古典の文体を長らく読み込んでいない為、この本をすらすらと読み進めることはなかなか困難…

薬物に関するメモ:サメの擬似科学とマリファナの違法性の問題

海洋生物に関する俗説として、サメは癌に罹患しないと言われていたが、現在のサメの生態に関する観察結果からサメも癌に罹患することが判明している。 サメが癌にならないという俗説からの類推で、サメの軟骨の抽出物には抗癌作用や癌予防作用があるという擬…

知識(knowledge)と知恵(wisdom)の相補性とユングのコンステレーション(constellation)

知識(knowledge)と知恵(wisdom)は異なるが、それらは相互補完的な関係にある。 膨大な知識も深遠な知恵もそれ単独では、世界を十全に把握し、人生の価値を思う存分満喫する事は出来ない。 私は、精神性と身体性のアナロジーとして、よく知識と知恵の対比対照…

グローバリズム考察と東洋思想の歴史の見直し

私は、読書のスピードは結構速いほうだとは思うのですが、空き時間を見繕ってのジェフリー・ディーヴァー『石の猿』の読了には少し時間がかかりました。 小説は、ジャンルを問わず純文学や歴史小説から恋愛小説、ミステリーまで何でも好きなのですが、読み始…

不条理なる世界に生きる人間の対象喪失の危機

セカチューという略語も出来た片山恭一氏の『世界の中心で愛をさけぶ』の中で、ヒロイン役の向井亜紀が罹患する病気は白血病であるが、人間にとって白血球は欠かす事の出来ない重要な細胞である。 白血球は、自己と非自己を区別して生命を防衛する免疫システ…

自由主義と現代社会

私達が戦後日本において享受した最大の権利といえば、あらゆる領域における『自由』です。『自由である事は正しく、自由でない事は間違っている』とは、文明的な産業の発達した経済社会や自由な雰囲気の漂う民主主義社会ではおよそ全ての人に共通する価値観…

日本経済と金融政策。セーフティネットの必要性。

アメリカの連邦公開市場委員会(FOMC)が、民間設備投資や民間住宅の増加を軸にした景気の持続的拡大局面において、短期市場金利を年利1.25%から0.25%引き上げて、金融政策を正常化させる方向に動いたが、日本は以前、低金利の量的緩和政策を維持し…

新潟中越地震

この間、月の引力が地震発生の引き金となるというニュースをブログに書いた二日後に、新潟で甚大な被害を引き起こした大地震が発生しました。 迅速な救助活動と避難生活に必要な食料等物資の配給活動が行われる様に祈っていますが、実際に被害に遭われた方の…

宮台ブログ 自由とは何か

http://www.miyadai.com/index.php?itemid=136この文書は長くて難解な言い回しが多いが、心理学と社会学を学んでいる諸氏は一読する価値があるように思える。 臨床心理学を学んだ私は、心理学が社会制度や政治体制、文化慣習の問題を無視して心の問題を適応…